語り継ぎたい古典サイレント映画 Vol.9  



 

ダグラスの海賊』(The Black Pirate)

  〝総天然色映画〟と銘打ち公開された世界初の本格的長編カラー映画(赤・青二色分解方式のテクニカラー)。原作のエルトン・トーマスはダグラス・フェアバンクスの筆名であり、『ドンQ』に次ぐダグラスの主演映画である。
 マストの頂上から短剣で帆を切り裂きながら滑り降りる有名なシーンなど、爽快な見せ場が満載。ダグラスが得意とする冒険海洋アクションもので《大人のための痛快なお伽話》と評された。
 当時の雑誌には「彼の生命の躍動が常に彼の映画の全篇に満ち溢れている事に依って人々は必ずや彼の映画を愛好し彼の芸能に敬服するであろう。『海賊』は斯くて再び人々を問題なく惹きつけ、否応なく歓ばせている」とある。
 監督のアルバート・パーカーはジョン・バリモア主演『シャーロック・ホームズ』(1922年)等を監督しており、ダグラス主演作では19年に『ニッカーボッカー・バカロー』を撮っている。


 時は17世紀。凶悪な海賊船スパニッシュ・メイン号が地中海を所狭しと荒らし廻っていた。折しも一隻の商船が略奪され、乗組員共々爆破されてしまう。翌朝、近くの無人島に老人を抱えた若者が泳ぎ着く。若者の父であるその老人が息を引き取り、商船唯一の生残りとなった若者は悲しみに復讐を誓った。その時、海賊の一味が島へ財宝を隠しにやって来る。若者は海賊たちに近づき、頭目を倒して海賊の仲間入りをするのだった。
 ブラック・パイレートを名乗った若者は、手始めに来合わせた商船を一人で捕獲して仲間を驚かせる。海賊たちは商船の乗組員を皆殺しにしようとするが、ブラック・パイレートは乗船していた姫君を人質として身代金を得ることを提案。副頭目のミッチェルは、期限までに金が届かなければ姫君を我がものとすることで承諾し、手下のバブーンを使って身代金を取りに戻った商船を爆破させるのだった。
 ブラック・パイレートは姫君を小舟で逃がそうとするが発見され、後ろ手に縛られたまま海中に突き落とされてしまう。だが、老海賊の機転で何とか難を逃れることが出来たのだった。
 約束の時が訪れた。魔手が姫君に迫ろうとした正にその時、突如砲声が響き渡る。海賊船の前に現れたガレー船の船首には手練の強兵を率いたブラック・パイレートの姿があった・・・。
 

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