語り継ぎたい古典サイレント映画 Vol.5  



 

ウィンダミア夫人の扇』(Lady Windermere's Fan)

 “映画の神様”と称えられるエルンスト・ルビッチ監督の無声映画時代の代表作の一つ。洗練された演出手法は「ルビッチ・タッチ」という言葉を生み、秀逸なコメディ作品の数々は、ビリー・ワイルダーや小津安二郎といった監督たちに多大な影響を与えたと云われています。
 本作は、お洒落でユーモアに満ち、英国貴族に対する風刺も利いた世話ものであり、男女の機微も描く艶笑喜劇に仕上がっています。
 原作は、芸術至上主義を実践する才人で、作家、詩人、批評家と、19世紀末に多彩な活躍をしたオスカー・ワイルドの戯曲で、1892年にロンドンで初演され、大ヒットしました。余談ですが、オスカー・ワイルドには女装癖があり、男色を咎められて収監されるなど、不遇な晩年を過ごしたそうです。
 主演のウィンダミア夫人を演じるメイ・マッカヴォイはアイルランド系の美人女優。「コールマン髭」と呼ばれる口髭をはやし、日本でも人気のあったロナルド・コールマンも助演しています。


 スキャンダルを起こして姿を晦ましていたアーリン夫人が、再び、ロンドンの社交界に戻って来た。だが、社交界は彼女を歓迎しない。そんな折、ウィンダミア夫人の誕生パーティが催されることを知ったアーリン夫人は、ウィンダミア卿に自分が夫人の実母だという事実を明かして、パーティに招待するよう懇願するのだった。
 ウィンダミア夫人に思いを寄せているダーリントン卿は、ウィンダミア卿がアーリン夫人にお金を渡していることを夫人に告げ口した。そのうえ、アーリン夫人が自分の誕生パーティへ出席したことに激怒したウィンダミア夫人は、夫に復讐すべく、ダーリントン卿との駈落ちを決心する。
 アーリン夫人は持前の愛嬌でパーティの人気を集め、中でもオーガスタ卿はすっかりアーリン夫人に魅了されていった。そんなパーティの最中にウィンダミア夫人の書置きを見つけたアーリン夫人は、彼女の後を追ってダーリントン邸へと向かい、家へ戻るよう説得をする。しかし、夫とアーリン夫人の仲を疑っているウィンダミア夫人は聞く耳を持たない。するとそこへ、ウィンダミア卿やオーガスタ卿たちを伴ったダーリントン卿が帰宅する・・・。

 

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