語り継ぎたい古典サイレント映画 Vol.12  



 

ノートルダムのせむし男』 (The Hunchback of Notre Dame)

 「レ・ミゼラブル(ああ、無情)」等の作品で知られる19世紀フランスの文豪ヴィクトル・ユゴーが二十代の頃に発表した小説「ノートルダム・ド・パリ」が原作。但し、映画化にあたってはかなりの改編がなされている。
 150万ドルという当時としては破格の製作費が費やされた大作であり、撮影に当たっては壮麗なノートルダム寺院をはじめとする豪華なセットの数々が作られた。
 主演は『オペラの怪人』等の作品で知られる怪優ロン・チャニー。本作は、特異なメイクを駆使し、怪奇醜悪な役柄を得意として「千の顔を持つ男」と呼ばれたロン・チャニーの出世作となっている。
 公開当時の批評には「従来作られたあらゆる映画中の十最大傑作の一つに挙げられるべきもの。チャニー氏の演技は素晴らしい。永久不滅の大映画というも過言ではあるまい」(ワールド誌サマー・スミス)とある。
 日本では、大正13年6月に5日間の特別上映を行い、満を持して10月から一般公開を行うという異例の興行を行い、大ヒットとなった。
 なお、1996年にはディズニーが『ノートルダムの鐘』の題名で長篇アニメーションを製作している。


 15世紀末、ルイ11世統治下のフランスでは動乱と闘争が絶えず、人々は喘ぎながらも無軌道な享楽に耽っていた。パリのノートルダム寺院に住む鐘楼守のカシモドは、背骨が歪曲し聾唖で片目片足が不自由な障害者であった。心ない人々はその外貌を嘲笑する。大司教クロードの慈愛の許で朝に夕に鳴らす鐘の音だけがカシモドの慰めであった。
 横暴な貴族や特権階級に反感を持ち、民衆からは慕われている暗黒街の首領クロパンは、ジプシーの娘エスメラルダを養女に迎えた。大司教の弟ジェハンは腹黒い男で、エスメラルダに邪恋を抱き、ある夜、カシモドにエスメラルダを誘拐するよう命じた。だが、近衛の騎士フェビュスが彼女を救い、カシモドは弁明の余地もなく鞭打ちの刑を受ける。苦痛に喘ぐカシモドにエスメラルダが水を与える。初めて人の情けに触れたカシモドは心から感謝するのだった。
 エスメラルダとフェビュスに恋が芽生えると、ジェハンは嫉妬の余りフェビュスを刺し、その罪をエスメラルダに被せる。裁判での惨酷な拷問から偽りの自白をしたエスメラルダは死刑を宣告されてしまう。
 鐘楼から地上を見下ろしたカシモドが処刑台へと引かれて行くエスメラルダを見つけると・・・
 

                             
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